産業省のデータが浮き彫りにする中小企業向けローンの低い普及率

  • 2019年 9月 02日

産業省に登録されている中小企業(SMEs)のうち、わずか3%の企業が金融機関から融資を受けている。
産業省のデータによると、73,085社の中小企業が登録されており、金融機関から融資を受けているのは、全体の3%にあたるわずか2,207社である。
産業大臣KhingMaung Cho氏は、6月21日の会議で中小企業向けの政府の融資スキームからの支援があったとしても、財務書類がなく担保が利用できないため中小企業が融資を受けることは難しいと述べた。「中小企業がどのように融資を受けることができるかを見直す必要がある」と彼は述べた。
政府は、国際協力機構(JICA)、ミャンマー経済銀行、ドイツ復興金融公庫、デンマークのResponsible Business Fundのような様々な開発機関及び基金と共に中小企業及び零細企業向けの多くの融資スキームを開設している。
政府は、ミャンマー経済銀行及びJICAを通じて、2017年7月から2019年1月までに中小企業に対して600億チャット相当の融資を支援すると公表した。ミャンマーの全企業のうち98%以上が飲食料品、建設資材、衣料品、その他の小売商品業界に携わっている中小企業又は零細企業に分類される。
Nara Organic Green Teaの社長Kyaw Thiha氏は、政府は中小企業が融資を受けるための新たな支援方法を考案しなければならないと述べた。「一部のローンは融資を拡大する必要がある中小企業にとっては十分ではないが、中小企業への融資にかかる金利も高いと思う」と彼は述べた。
JICAの長期投資ローンの金利は5年間で8.5%で上限は5億チャット、中小企業の信用保証保険ローンの金利は13%で担保又はローンは3年間で最大2,000万チャットであるが、ミャンマー経済銀行の中小企業向けローンの金利は5年間で9%で最大ローン額は3億チャットである。
(Myanmar Times 2019年6月28日 第6面より)