【ミャンマー】国勢調査「段階的に」、紛争で選挙暗雲

  • 2024年 8月 28日

ミャンマー軍事政権トップのミンアウンフライン総司令官は、2024年7月31日に首都ネピドーで開いた国防治安評議会(NDSC)の会合で、2024年8月10月に実施するとしている国勢調査について、「段階的に実施しなければならない」と発言した。
国軍は、有権者情報を確認する国勢調査を2024年10月1~15日に実施する予定である。ただし、準備に時間がかかるとしており、会合では国勢調査を、非常事態宣言を6カ月間再延長することを決めた理由の一つに挙げた。  
ミンアウンフライン氏は、「2020年総選挙の不正を繰り返してはならない」とも主張した。2021年2月1日のクーデターで実権を握った後、2020年選挙では一部選挙区で投票ができなかったとし、「自由で公平な選挙の全国的な実施」を目指す考えを示してきた。  ただ、紛争が激化する中で国勢調査を実施できそうな地域が限られているのが実情だ。このため、地域を限定して段階的に国勢調査を行うと示唆した可能性がある。
2024年7月末時点で、選挙に参加するために登録を終えた政党は48政党であった。申請したのは67政党だったが、選挙管理委員会(UEC)が認めたのは50政党で、このうち2政党は登録が取り消された。