Siam Commercial Bank (SCB)は、ミャンマー中央銀行(CBM)が銀行子会社ライセンスを付与した場合、今年ミャンマーで初めての支店を開設することを計画しているとSCBの上級行員は述べた。
承認を得たら、SCBは既存の駐在員事務所を支店にアップグレードする予定であると初代副社長Kamalkant Agarwal氏は述べた。
銀行は新たな支店開設を決定する前にミャンマーでのインフラ開発のための時間が必要となるが、国は高い成長の可能性を秘めていると彼は述べた。
CBMの規制によると、これら外国銀行子会社ライセンスを保有することはホールセール及びリテール銀行ビジネスを行うことが許可され、最大10支店又はオフサイトATMを持つことができる。それには最低1億米ドルの払込資本金が必要となる。ビジネスをアップグレードすることを可能にするには、外国銀行子会社を少なくとも3年ミャンマーで運営しなければならない。
外国銀行子会社は、ミャンマーで運営するためCBMにより許可されている3種類のライセンスのうちの一つである。他は外国銀行支店及び現地銀行の株式保有である。
外国銀行支店ライセンスは、保有者に銀行卸売製品及びサービスを提供することを可能にするが、施設は1か所に限定される。外国銀行支店には最低払込済資本金7,500万米ドルが必要である。
タイ銀行3社(SCB、Kasikornbank (KBank)、Krungthai Bank)は、新たな銀行ライセンスをミャンマーで申請している。Bangkok Bankは2015年に当局の承認を得た後、ミャンマーで外国銀行支店ライセンスを持つ唯一のタイの銀行である。
SCBがミャンマーで銀行子会社ライセンスを付与された場合も、国境を超えた支払い及び資金送金のための現地銀行Ayeyarwady Bank (AYA Bank)とのパートナーシップはそのまま残るとAgarwal氏は述べた。
SCBは、2国間の国境を超えた支払い及び資金送金サービスを発展させるために、ミャンマーで2番目に大きいAYA Bankとの協力に関する覚書に署名した。サービスは国境を超えた取引を行う労働者及びSMEsを対象とし、正当なチャンネルの使用を促進する。
KBankの副社長Pattarapong Kanhasuwan氏は、同行はミャンマーで子会社及び現地銀行の株式保有の2つの銀行ライセンスを申請したと話した。
同行はミャンマーにある既存の駐在員事務所を子会社にアップグレードする予定で、子会社ライセンスを得た後は追加でブリック&モルタル支店を開設する予定はないとPattarapong氏は述べた。
国境を超えた取引及びデジタルバンキングシステムはKBankの近隣国に焦点を当てており、大規模な物理ネットワークは不要であると彼は述べた。パートナーシップモデルに基づき、銀行はAyeyarwaddy Farmers Development Bank (A Bank)と協力する。
タイ最大の資産別貸手であり最大モバイル銀行サービスプロバイダーであるKBankは、現地銀行の株式を保有するライセンスに基づき、A Bankの株式35%を取得するためCBMの承認を求めている。KBankは既に様々なデジタル銀行エリアでミャンマーの銀行と協力している。
「私たちは承認を得たら、ミャンマーでモバイル銀行アプリK Plusを採用する予定である」とPattarapong氏は述べた。
タイの銀行の金融機関安定化副管理者であるRonadol Numnonda氏は、技術的発展により現地銀行がアセアンで新たなビジネス機会を模索できるようになったと述べた。
(Myanmar Times 2020年3月4日版 第4面より)