ミャンマーにいる外国人幹部及び管理者は今、異文化間で起こりうる誤解や潜在的な紛争をなくすために、職場の現地文化の尊重に関する手引書を頼ることができる。
投資企業管理局(DICA)及びミャンマー責任あるビジネスセンター (MCRB)は、「職場でのミャンマー文化の尊重」というタイトルの手引きの作成で協力した。
現地の文化及び国の規範を包括的にみることにより、手引きは外国人投資家の職場での現地の文化の理解の促進を目指している。
服装規定や食習慣などの日々の問題から、ミャンマーの式典におけるエチケットや慣習まで網羅する同手引きには、ミャンマーの著名な漫画家Aw Pi Kyehによるシンプルで分かりやすいイラストが添えられた。
「責任ある投資とは敬意を払う投資である」と投資・対外経済関係省の大臣Thaung Tun氏は記者会見で述べた。
「多様な文化と伝統を尊重することは、持続可能な平和を含む政府の大きな目標に間違いなく貢献するだろう」。
政府、民間セクター、NGO、団体、外国人労働者としての経験がある労働者を含む幅広い利害関係者からのインプットにより、手引きはまた、地方の多様な民族文化に対する理解の重要性を強調している。
「外国会社の労働者による些細な文化の誤解は、現地コミュニティを含む広範な不満にエスカレートする可能性があり、最終的に投資を危険にさらす可能性がある」とMCRBのダイレクターVicky Bowman氏はコメントした。
ミャンマーでは外国人の存在の増加に伴い、文化の違いをめぐる紛争が過去数年間で増加しており、職場での誤解に限定されない。
2016年にマンダレー裁判所はオランダの観光客に対し、仏教の説法式典を妨害したとして懲役を科した。ミャンマーの現行労働法は文化の違いに対処しておらず、差別や文化的対立などの問題が生じる可能性がある。
ミャンマー労働法についての国際労働機関(ILO)ガイドでは、結社の自由、団体交渉の権利の効果的な認識、強制労働の撤廃、児童労働の廃止を伴う4つの基本的原則の一つとして、職場での差別の撤廃が強調された。これらのうち、職場での差別だけがミャンマーの労働法で対処されていない。
MCRBは2017年に、職場及び採用における差別に関するブリーフィングペーパーを公開した。同調査は企業が雇用慣行における差別に注意する必要があることを強調し、企業が女性及び少数民族を含むこれら課題に対処するための実践的な勧告を提供する。
(Myanmar Times 2019年9月23日版 第4面より)