PetroChina社が初の給油所を開業

  • 2019年 6月 07日

中国国営の石油企業であるPetroChina Internationalがミャンマーにおいて初めて給油所市場へ進出した。
給油所はPetroChina International’s SingaporeのSingapore Petroleum Co(SPC)及びShwe Taung Groupの子会社であるShwe Taung Energy Coとの合弁事業である。
Shwe Taungは、18店舗全てをSPCブランドに格上げすると発表した。広報担当者によると、この合弁契約は小売業向けであり、SPCの投資は35%を占めているという。投資金額は公表されていない。
両社は、サンチャウンのピーロードとダマゼディロードの角にあるSPC施設を750㎡の給油所へと改装した。3月30日に開店し、SPCのシンガポール製油所から輸入されたガソリンが供給されている。
SPC常務理事のXia Hongwei氏は「石油・ガス小売市場では、かなりの成長のチャンスが見込める」などとし、ミャンマーでは質の高い製品とサービスへの需要が高まっていると語った。
ミャンマー投資委員会(MIC)が2017年に小売エネルギー部門を自由化して以来、これはミャンマーに入る最初の国際的なブランドである。2017年4月に発行されたMIC通達No.15は、外国人投資家は燃料を配給し販売するために電気エネルギー省(MOEE)の承認のみを必要とすると規定している。
ミャンマーでは、政府が2010年に燃料産業を民間部門に開放して以来、給油所の数が急増している。
3月25日に更新されたMOEEのデータによると、個人所有の給油所の数は現在2,445箇所に達している。給油所は偏在しており、マンダレーには622箇所、それよりはるかに人口が多いヤンゴンには178箇所しかない。またチン州には4箇所のみである。
2016年現在、MOEEは273箇所の給油所のうち261箇所を民営化していた。
マックスエナジーとシェルは、2017年7月にシェルブランドの給油所を運営することに合意した。シンガポールを拠点とするPuma Energyも、10年以内に50店舗のフランチャイズを開設する予定だ。
FMRのリサーチマネージャーであるChris Markey氏によると、数多くの外国企業が、主にSPC契約と同様の取引を通じて、市場への参入の可能性を示唆している。「しかし、そのような取引は、土地取得、パートナーシップ構築及び企業のデューデリジェンスプロセスのために直面している制約に対する懸念により、まだ実現されていない」という。
マンダレーにあるShinawatra大学の教授であるPietro Borsano氏は「全国の多くの給油所は古く、老朽化が進んでいる。SPCブランドを取り入れることは競争を激化させ、他の企業に統合ソリューションの提供を開始させるだろう」と述べ、SPCの試みが全国の給油所の近代化を加速することを期待している。
雲南省石油精製所
2016年10月に、中国国営のChina National Petroleum Co(CNPC)が上場したPetroChinaが、1日あたり26万バレルの雲南省石油精製所の操業を開始した。同工場は中東から輸入された原油をSino-Myanmarパイプラインで処理している。PetroChinaが資金を供給している石油とガスのパイプライン2本は、ラカインのKyaukphyuと雲南省を結んでいる。
更に、PetroChinaは昨年9月にヤンゴンで合弁燃料貯蔵庫の操業を開始したとCNPCが今月の記者発表文で述べた。
2018年4月に中国南西部の土地回廊を経由して精製した石油をミャンマーに販売し始めたと付け加えた。10月までに、CNPCによるミャンマーへの燃料輸出は1万トンを超えた。全体として、PetroChinaは毎年ミャンマーに100万トン以上の精製燃料を供給している。
CNPCによると、「近いうちに」サガイン、マンダレー、ネピドーの各地域にSPC給油所を開設する計画があるという。
Borsano氏はヤンゴン郊外において品質が向上した給油所は手頃な価格の車及び国内観光の利用可能性の増加によって支えられている市場の需要の増加から恩恵を受けるだろうと述べた。
(Myanmar times 2019年4月22日版 第8面より)