2019年12月3日は障害者に対する認識を新たにするために1992年から国際連合によって開始された、毎年恒例の国際障害者デーだ。2019年のテーマは「未来は手の届くところにある」であった。
ミャンマーでは、障害者を雇用する企業が年々増加しているが、障害者に対する差別を克服し、平等な雇用条件を確保するために、さらに多くのことを行う必要がある。
NGOであるAAR Japan[難民を助ける会]の大城洋作氏がミャンマータイムズに述べたところによると、ミャンマーの障害者の多くにとって、失業は障害そのものではなく、偏見と貧弱な理解の結果としてもたらされるとのことだ。
障害者を労働力として十分に活用するには、障害者について一般の人々を教育し、社会的包摂を促進することが必要である。
障害のある人は他の人々と同じように働くことができ、雇用主は新しい人材確保の恩恵を受けることができる。「ミャンマーの雇用者は、利用しやすい雇用機会を創出し、障害者の採用と雇用維持を増やすべきだ」と大城氏は語った。
2014年の国勢調査によると、ミャンマーの人口の4.6%が障害者だった。この230万人のうち、中程度の歩行障害を持つ人の47.2%のみが現在就業できている。健常者の67.6%と比較して少ない割合である。
2018年12月、Myanmar Centre of Responsible Business及びAARは、障害者に利用しやすい職場環境を提供できるよう雇用主を啓蒙することを目的に、障害者雇用ハンドブックを作成した。2019年12月には視覚障害者向けの音声版ハンドブックがリリースされた。
ミャンマーは2011年に「国連障害者の権利に関する条約」に批准した。この条約は、雇用と仕事のみならず、生活のあらゆる分野における障害者の権利を強調するものである。
この条約を遵守するため、ミャンマー政府は2015年6月に障害者の権利法を、2017年12月にはその細則を可決した。障害者の企業への参加及び雇用機会の促進が強調されている。
同法はまた、雇用者に対する義務を定めている。これには差別の禁止を含め、必要な調整を行い、職場で障害のある人々を「合理的に受け入れる」ことが含まれる。
2019年の初め、ミャンマー障害者連盟は政府に障害者を雇用することにより2015年に成立した法律の施行を加速するよう求めた。連盟議長のThein Lwin氏は、障害者が苦労の末に勝ち取った教育を確実に活用できるようにするために仕事が必要だと述べた。
ミャンマー産業協会の副会長であるWin Naing氏も、2019年、UMFCCIは障害者の能力及びスキルを最大限に活用することに専心すると述べた。企業は、これを行う方法に関するガイダンス、支援、及び登録などの問題に関する政府からの明確さを求めてきた。
(Myanmar Times 2019年12月5日 第5面より)