通商当局の創設、省庁の権限強化のための法案

  • 2019年 9月 04日

商業省(MoC)は、閣僚のみで構成される貿易開発機関を設立し、規制当局及び非関税規制のリストを発行する新しい権限及びMoCを強化する法律を起草した。
本法案は2019年中に議会で承認される予定であり、起草は世界銀行とドイツの開発機関GIZによって支援された。
ミャンマータイムズが確認したところでは、本法案は「公正な競争を促進し、現地生産製品、技術の獲得及びグローバル事業部門への参加につながる革新を支援する」ことを目指している。
DFDL法律事務所によると、貿易法草案では商業省が発行した貿易登録証明書とライセンスを取得することによって企業は商品の輸入、輸出、再輸出を行うことができるとのことだ。
「法案は非常に現代的であり、例によって、主に適切な執行と議会の意図によるところが大きいだろう」と、ミャンマーDFDL法律事務所の副代表であるNishant Choudhary氏はコメントした。
本法案の6条は、法律の実施を任務とする貿易開発委員会の設立を規定している。創設される組織には大臣が多く採用され、副大統領の1人が議長を務め、副議長として財務大臣Soe Win氏が就任する。
27条は、商業省が原産国及びその他のコンプライアンス証明書に関連する商品及び規制の制限及び禁止を発行することを許可する。なお、関税については言及していない。
34条は、外務省が海外に貿易使節団を派遣し、国内及び海外で貿易促進活動及び展示会の実施を可能にする。
さらに、貿易関連のライセンス及び承認手続きを管理するためのワンストップサービス委員会が設置される。
「ワンストップサービスの導入は、非常に役立つ歓迎すべきものである。同様に、貿易区域及び調整区域の設立はミャンマー国内の貿易を促進し、ミャンマー製品を国外で販売するためのプラットフォームを提供するだろう」とChoudhary氏は付け加えた。
「興味深いことに、草案は、ミャンマーでは規制されていない部門であるeマーケットも規制することを目的としている。実際に法律がどのようになるのか、注意して見守る必要がある」。
委員会は、知的財産権を含む商品及びサービスに関する貿易交渉を実施し、さらに委員を選任する。
同省によると、ミャンマーの貿易赤字は2012年以降上昇した後、縮小し始めている。5月には、前年の最低値である9億500万米ドルまで縮小した。9月末までの12か月で輸出は153億米ドルに達するとみられているが、輸入は158億米ドルに達し5億ドルの赤字になると予測される。
2018年現在、中国は承認された貿易に関してミャンマー最大の貿易相手国であり、タイ、シンガポール、EUがそれに続く。
政府は近年、2015年競争法を施行し反競争的慣行を調査するため、商務大臣Than Myint氏が率いるミャンマー競争委員会を設立した。
(Myanmar Times 2019年7月1日版 第4面より)