少額貸付者向けの統治ガイドを発行

  • 2020年 3月 03日

国際金融公社(IFC)は、ミャンマーのマイクロファイナンス機関(MFI)の統治及びリスク管理の慣行を改善することを目的とした手引きを発行した。
世界銀行グループの一員であるIFCは、多くのMFIには優れた企業統治慣行を作成するための財源がないため、財源ガイド(ミャンマーの企業統治慣行の実施:ミャンマーのマイクロファイナンス機関向け財源ガイド)を作成したと12月5日のハンドブックの公開時にIFCミャンマーのカントリーマネージャーであるAshani Alles氏は述べた。
「このIFCガイドは、ミャンマーのMFIが企業統治体制を改善するための具体的な措置を講じることにより、投資家の信頼を高め、資本の利用を増やす一助となる」とAlles氏は述べた。
国内のMFIの数は増加しており、現在ミャンマー全土で約550万人の顧客がいると推定されているが、発生期にある産業は依然として企業統治の強化を必要としている。これにより、さまざまな利害関係者間の関係を管理する構造及び手順を提供し、会社の株主に対する説明責任を強化する。
MFIの金融機関の多くが家族で構成されている少数の株主グループによって管理されているという事実を主な原因として、ミャンマーのMFIの多くは取締役会の不足、職員への不十分な研修、非公式の企業構造、不透明な開示等の問題に依然として苦しんでいる。
「IFCの手引きは適時であり、MFIが責任ある持続可能な融資慣行を採用する能力を高め、農村部門及び中小企業の可能性を開く一助となる」とミャンマー・マイクロファイナンス協会(MMFA)の会長であるMinn Aung氏は声明で述べた。
最近のIFCの調査によると、企業統治の観点で一番業績の良い会社は、最下位の会社と比較して最大3倍の自己資本利益率がある。
2019年10月現在、ミャンマーには金融規制局に列挙されている112の地方組織、53の外国組織、15の非政府組織を含む189の認可されたMFIがある。
「この資源ガイドは、MFIが自己評価し、推奨事項に対して慣行を評価するための最初の手段である」とIFCの企業統治担当役員であるAnar Aliyev氏は述べた。
「近い将来、IFCはMMFAと協力して、より多くの啓発活動をもたらすと共に、規制当局への支援及び研修を提供する予定である」と彼は付け加えた。
経済協力開発機構は、利害関係者の法律により与えられた権利を責任として認識すること、必要な情報の適時で正確な開示を保証する透明性、会社の経営に責任を持たせる説明責任を含む全ての株主、少数民族及び外国人の公平な待遇を保証する公平性を含む企業統治のいくつかの基本原則を列挙している。
(Myanmar Times 2019年12月6日版 第7面より)