政府がエネルギー入札の結果を漸く公式に開示

  • 2020年 1月 14日

ミャンマーの電力・エネルギー省が申請承認の通知を発行したというミャンマータイムズの以前の記事から1か月半後に漸く、同省は5つの非常用電力プロジェクトの入札結果を開示した。
2020年の夏までに1,070メガワットの電力を増産し停電を回避することを目的としたプラントとバージを導入するための5つのプロジェクトの入札を政府は2019年6月に行った。
入札の要件(実施期限(210日)、実施期限を超過した場合に対する重い罰則及び5年間の短期契約期間を含む)は、業界コンサルタント及び専門家から批判を受けた。
ミャンマータイムズは2019年10月、中国のCITICが株主である、香港に上場しているVPower Groupが4つのプロジェクトを獲得したというニュースを発表した。当時の同省は本ニュースの確認やコメントを拒否した。
本通知書の翌日である10月22日にはChina Energy Engineering Group (CEEC)が5番目のプロジェクトを獲得したと報じられ、同省は入札結果を発表するという声明を出した。
同省の発表によると、VPowerには9月6日、CEECには9月3日に承認書が発行されたとのことである。政府は10月23日まで入札者を開示しなかった理由については説明しなかった。
ミャンマーのZeya&AssociatesがVPowerのコンソーシアムに含まれていると誤って報道された。政府の発表により、China National Technical Import & Export Corporationは3つのLNGプロジェクトのVPowerのパートナーとして合計900MWを保有していることが特定された。
加えて、VPowerはKyun Chaungの20.54MWガスプロジェクトを得た。
Hunan Electric Power Design Institute、China ITS Holding、Shenzhen Shennan Power Gas Turbine Engineering Techniqueを含むChina Energy Engineering Groupのコンソーシアムは、アローン地区の151.54MWガスプロジェクトも獲得した。
10月のある週のインタビューで、Katie Patterson of FMR Research & Advisory’s Myanmar Energy Monitorは、緊急入札を電力・エネルギー省からの「絶望的な行為」と評した。
「これらのプロジェクトは非常に高額になると予想されるが、現実には2020年に選挙があるっこと、停電が悪化したときに更に高額の電気料金を支払わねばならないことが判明した場合、消費者は非常に落胆する」と、エネルギー専門家は述べている。
これらのプロジェクトが期限内に完遂される否かは疑わしいと彼女は付け加えた。「状況を注視し、各々のプロジェクトがどのように実現するのか、契約の規模はどうなるのかを確認するべきだ」
緊急事態の動きはヤンゴンの大気汚染を悪化させるリスクがあるとオブザーバーは警告する。世界保健機関の最新の統計によると、ミャンマーでは毎年22,000人が大気汚染で死亡している。また、ミャンマーは世界で大気汚染が著しい15か国に含まれている。
汚染のリスクとコストにもかかわらず、製造業者及び事業者は、雇用、公共サービス事業の信頼を保護するために来年のエネルギー不足を補うことが不可欠であると言う。広範囲にわたる停電と、2019年の夏に行われた計画停電(一部の町では毎日2〜6時間の停電が発生している)により、商業および産業活動が大きく混乱した。
(Myanmar Times 2019年10月28日版 第5面より)