ミャンマー中央銀行(CBM)によると、労働者はミャンマー及び他国間で送金が可能な公的送金ライセンスを申請できるようになったとのことだ。
2019年11月15日に始まったこの動きは海外に拠点を置く移民労働者によるミャンマーへの送金の促進を目的としている。
ライセンス申請には1億ミャンマーチャットの預託金が必要とされる。
送金限度額は各々の労働者に対して一ヶ月5,000米ドルであり、一度の送金では1,000米ドルが認められている。
海外雇用機関によると、ミャンマーから海外、特にタイ、マレーシア、シンガポールだけでなく日本、韓国、マカオへ1万人以上のミャンマー人労働者が働きに出ている。
現在、500万人以上の移民労働者が海外に拠点を置き、そのほとんどがミャンマーにいる家族へ違法な送金ブローカーを通じて送金し、その結果、国の収入が失われていると雇用機関はいう。
そのため、ライセンスは、国内に送金される金額を記録する公的手段も提供する。
ミャンマー海外雇用機関連盟の事務局長であるMyat Thu氏は、「現在、国際送金をするためには非公認の「Hundi」システムが使用されており、送金が安全であるという保証はない。ミャンマーの労働者が銀行を使って送金する場合、それは労働者にとって非常に良いことである」と彼は述べた。
ミャンマーの公的移民労働者は雇用機関を通じて送金できるが、違法移民労働者は違法Hundiを介することでしか送金できない。現在、ミャンマーからの移民労働者は、各国の送金機関や、店舗や工場の近くにある銀行を通じて毎月容易に送金することができ、取引決済には1日しかかからない。
外貨は銀行を通じて送金できる。銀行は為替レートに基づいて両替処理をするために手数料を請求する。
しかし、不法移民労働者は引き続きブローカーを通じて送金し、銀行料金よりも高い手数料を支払わねばならず、為替レートは市場価値よりも低いと、クアラルンプールで働いているSan San Htwe氏はいう。
「違法労働者は安全ではない。送金に行くと逮捕される可能性があり、またHundiに搾取される。ブローカーが受け取った金銭を持って逃げたとしても、警察に通報できないのでどうしようもない。公的移民労働者には何も問題はない」と彼女は言った。
(Myanmar Times 2019年11月20日 第4面より)