ミャンマー軍、国勢調査開始

  • 2024年 10月 07日

ミャンマーで実権を握る軍は、2025年実施を目指す総選挙に向けて、2024年10月1日、首都ネピドーや最大都市ヤンゴンなど各地で国勢調査を開始した。2021年のクーデター以降、軍と民主派勢力側との間で戦闘が続く中、調査を全土で行えるかは見通せない状況である。
調査にはおよそ4万人の調査員が動員され、2024年10月15日までの間に戸別訪問を行い、家族構成など有権者の情報を聞き取る。

軍は民政移管に向けた総選挙の準備を進めるためには有権者名簿の作成が欠かせないとしていて、ミン・アウン・フライン司令官が2024年9月の演説で「自由で公正な複数政党制による民主的な総選挙を成功させるために不可欠だ」と訴えていた。
これに対し、軍と対立する民主派勢力の高官は「国勢調査は軍の徴兵活動の支援につながるもので、国の危機を悪化させる」と非難し、軍の呼びかけには応じないよう求めている。