ミャンマーの現地通貨チャットの実勢レートは2024年8月第1週、一時的に1米ドル(約147円)=5,400チャット台と過去最安値を更新した。急速な現地通貨安を受けて軍事政権は取り締まり強化をアピールしたが、現地のビジネス関係者からは、軍政が統制強化に向けてさらに強い対策を打ち出すことを警戒する声が出ている。
2024年8月第1週の週末にはややチャット高に振れて5,300チャット台半ばになったが、ミャンマーが事実上の内戦状態に陥る中でさらに通貨安が進む恐れもある。先行きは不透明で、「廃貨(紙幣の廃止)とならないことを祈る」というビジネス関係者からの声も出ている。
ミャンマー中央銀行は2024年8月1日、今年はこれまでに194の両替事業者のライセンスを取り消したと明らかにした。マネーロンダリング(資金洗浄)対策として地下銀行の取り締まり、銀行口座と決済サービスのアカウントの凍結なども実施していると強調した。