既存及び将来の運営と規制手続きを刷新するため、工業団地法が2020年5月に制定され、ミャンマーの工業団地はより工業化された近隣諸国を取り込むことを期待している。
そのためには、明確かつよく考えられた政策が、不透明な土地所有権及び投機、不法占拠者、不十分な電気及び輸送インフラ、下水処理工場の慢性的な不足に悩まされているミャンマーの工業団地の修復及び改善のために不可欠である。
代わりに、新たな法律は助成金を付与する権限、税関又は港湾クリアランスを含む合理化された手続き及びセクターの規制を行う地域内で一般的な中央集権的かつ専任の局を設立することなく、国家の次は州、管区レベルという一見終わりのない委員会の形成に重点を置いている。法律は、国は「未だ官僚的形式主義であり、企業の成長を促進するのではなく取引の制御と関連付ける長い手続きに悩まされている」と述べる最近のIFC報告書の「ミャンマー市場創造」で述べられている懸念を明らかに強化している。
韓国、タイ、ベトナムにより施行された急速な工業化に倣うために、老朽化したインフラのアップグレード、より大規模かつ優れた工業団地の建設、既存の非効率的な工業団地を改善する方法を見つけるための多額の投資を必要としている。
ミャンマーの産業セクターの改善は、COVID-19により急速に変化する世界的な社会経済情勢を考えると重要である。多くの経済大国が景気後退に陥っているため、将来の経済成長は保証されていない。COVID-19後の世界は確実に著しく異なる場所であり、製造及びサプライチェーンの傾向は加速するかコースを外れる可能性がある。
安い賃金、税制上の優遇へのアクセス及び中国の巨大な国内市場を利用するために中国ともう一か国で製造業を構築するというチャイナプラスワン産業政策からの、急激な転換の深刻な騒動が既に世界中にある。
既に企業は、中国で事業を行うインセンティブが賃金の上昇、補助金の削減又は変更により優遇が減ったとして方針を再検討していた。中国の発生への対処及び「世界の工場」への深刻な供給の混乱は、西洋及び日系企業の中国からの生産移行を促し、この動きはミャンマー及び東南アジアに利益を及ぼす可能性がある。
2020年5月に制定した工業団地法は、ミャンマーの工業団地が直面する無数の問題に対処することを目的としているが、残念なことに同法は主要な問題に取り組むことはほとんどなく、工業化にとって大きな後退となる可能性さえある。
COVID-19後の世界で製造業への投資を競い、ミャンマーの工業化を開始するには、ミャンマーの近年の製造投資の大きな割合を占めるCMP縫製工場よりも奨励することができる高品質の製造地帯を必要としている。
CMP製造は工業化の最初の段階であり、比較的低い投資による高い労働インセンティブ、何千もの低賃金の仕事を提供し、貧困からこれら労働者とその家族を助ける。
しかし、ほとんど全ての原材料が輸入され、輸出前に付加価値がほとんど付かないという落とし穴がある。また投入危機として始まったCOVID危機の発生により見られる外部的ショックに対する脆弱さがあり、工場は受注を満たす十分な原材料を得ることができなかった。
ミャンマーは製造手続きの大部分を占めるFOB製造により焦点を当てる必要があり、これにより多くの管理及び大きな経済利益を許可する。革新的な工業政策は高いグレードの国内繊維及び縫製部品の開発に焦点を当てており、付加価値の獲得及び外部サプライヤーへの依存を減らすことに役立つだろう。
国はまた、ミャンマーの大規模な農業の可能性を活用するために、環境に優しい繊維及び他の製品の使用を含む循環製造等の進化する環境の傾向を組み込むことができるだろう。主に断続的な電気、脆弱な輸送インフラ、労働者の技術及び制限された財政能力といった多くの要因が進歩を妨害しているが、専門的に管理された工業団地はこれら問題に対処する方向に進むことができる可能性がある。
2020年以前には、技術の進歩、貿易の上昇、消費者による環境及び社会的懸念及び中国からの移行により、製造業における構造変化が起こっている。その後COVID-19が到来したことで、これら変化が加速した。21世紀の効果的な産業政策には、新たな経済の実現に適応し繁栄するために知識、大胆さ、前向きな変化を起こす力が必要である。威力に欠ける委員会が提案した定義が不十分な官僚的なスモーガスボードは、これを達成できない可能性が高く、少し後退する可能性さえある。
再び考える時間である。
Tony Picon と Stuart Deedはミャンマーに焦点を置いた不動産コンサル会社であるPicon-Deedの設立者である。
(Myanmar Times 2020年7月17日付オンライン記事より)