ミャンマーはさらにアジア系銀行7行を許可する

  • 2020年 9月 30日

ミャンマーはアジア系銀行7行に運営ライセンスを付与し、計20の外国銀行が以前の独立した市場で事業を行うことを許可されている。
Bank of China(Hong Kong)、台湾のCathay United Bank、Mega International Commercial Bank、Industrial Bank of Korea、ソウルに拠点を置くKB Koomin Bank、Korea Development Bank、タイのSiam Commercial Bankが予備的ライセンスを付与されたと中央銀行のライセンス委員会は4月9日金曜日の声明で述べた。
適切なライセンスが付与される前に、当局に申請する際に策定した事業計画を履行することができることを証明するため、承認は貸手に9カ月間与えられると声明は述べた。
このライセンスラウンドは、今年後期に予想される議会選挙を前に、政府が経済改革を加速するよう圧力を受けていた時に外国投資を誘致することを期待して昨年11月に開かれた。
支店ライセンスはホールセールス銀行活動の範囲が許可されているが、子会社ライセンスはホールセールス及び2021年1月からの国内リテール銀行サービスの両方が許可される。支店ライセンス及び子会社ライセンスは、それぞれ7,500万米ドルと1億米ドルの最低払込資本金が必要である。
ミャンマータイムズは、台湾のFirst Commercial Bank、タイのKrungthai Bank、Commercial Bank of Ceylonを含む10以上の外国銀行が予備的ライセンスの申請を検討していると理解している。中央銀行は、何行が申請を提出しているのか明らかにしていない。
7つのライセンスは、2016年にアウンサンスーチー氏の国民民主連盟(NLD)党が政権を取って以降初めて付与された。
テインセイン政権の下では、2回のライセンスラウンドがあった。最初は2014年に9つの銀行に付与し、次は2016年に4つのアジア系銀行にライセンスを付与した。
合計13の非ミャンマーの貸手が、現在能力を制限した状態で運営を許可されている。別の51の銀行及び金融会社は駐在員事務所を有しており、27の現地銀行がある。銀行サービスは依然として国内で厳しく制限されており、旧軍事政権と関係のある金融機関により支配されている。
欧米の参入不足は、2月にマネーロンダリング及びテロリズムへの資金供給がし易いと見なされる「グレイリスト」にミャンマーを指定した金融活動作業部会(FATF)により、市場リスクが強調されたことが原因と考えられる。
FATFグレイリストへの指定は、ミャンマーで事業を行う際の重要な評判及び他のリスクを追加し、国際銀行がよりリスクを回避し遠ざかることにつながる。
しかし、ヤンゴンに拠点を置く経営者は、グレイリストは欧米の銀行が投資することを困難にする一つの要因に過ぎないと述べる。アジア系の銀行に支配されていることは、アジア経済がミャンマーの主要な投資及び貿易相手国であるため驚くことではないと述べた。
一部の業界関係者は、厳しい世界経済の中で、ライセンスによって送られた良い兆候を指摘した。
南アジアに焦点を当てるアドバイザリー会社であるVriens and PartnersのカントリーダイレクターJeremy Mullins氏は、ライセンスはミャンマー市場の可能性に対する真の信任投票であると述べた。
「これは経済が混乱している時期には稀な朗報である」と彼は述べた。「ミャンマーの中長期的機会を提供する国は多くはないため、地域銀行からの関心を非常に集めている」。
それとは別に、中央銀行はAyeyarwaddy Farmers Development Bank (A Bank)のKasikorn Bankによる株式購入を承認した。
声明では割合には言及していないが、ミャンマータイムズは先んじて、タイの銀行はA Bankの35%の株式買収を求めていると報じた。
A Bankは、ヤンゴンに本店を置くYoma Bankに次いで、外国株主を有する2番目のミャンマーの民間貸手である。
(Myanmar Times 2020年4月9日付オンライン記事より)