ヤンゴンのダウンタウンでの6億米ドルかけたYoma Central複合開発事業における建設業者と建設労働者間の労働紛争は、全労働者に対し賃金を全額支払い、当局と社会保障に関する問題を明確にしたことで解決したと、Yoma GroupのSerge Pun会長はミャンマータイムズに語った。
1月19日に約2,000人の建設労働者が、給料及び補償に関する苦情を訴えるため道路で抗議活動を行った。
Pun氏は、同問題は貧弱なコミュニケーションと度重なる誤解があった支払いシステムの1回限りの調整の結果発生したと述べた。「実際、労働者は誰も賃金を減らされておらず、私たちは建設業者から満額支払われていることを確認した」と彼は述べた。
同事業の建設業者の1社は、Bouyuges ConstructionのメンバーであるBouyuges Batiment Internationalとシンガポールで上場しているYoma Strategicとの合弁会社であるBYMA Myanmarである。Yoma Strategicが過半数を保有し、BYMA Myanmarが少数株式を保有している。
BYMA Myanmarの新たな支払いサイクルに基づき、賃金は実際の労働日数に基づき計算されるが、以前の支払いサイクルでは事前に賃金が計算され支払われていた。この調整は労働者に適当に連絡されておらず、結果として火曜日の抗議活動につながった。
一方で、社会保障料(SSB)の支払いに関する別の問題はBYMA Myanmarとその労働者、SSB職員及び政府職員との会議で明確にされ、SSBの払い戻しの手続きの遅れも、各当事者間で合意した数日以内の支払いスケジュールで解決した。
労働者は、制度に貢献しているにも関わらず社会保障給金を受け取れなかった、賃金の減給、正規労働者、外国人労働者及び労働監督者間の差別、4半期ごとの昇給がないことといった苦情のリストを元に抗議活動を行った。
Pun氏は、労働者がロックダウン中仕事に来ることができなかった期間を除いて賃金の減給は実施されていないと明言した。社会保障の享受は建設業者の監督外であり、社会保障基金により指示されると彼は述べた。
また、労働者の差別の認識は、他の労働者の前に数人の監督者に支払いが行われた後に生じたと付け加えた。「これは不適切な判断によるものであり、差別ではない。Yoma Centralの現場の労働力の90%を占める現地労働者に対する差別は、私たちにとって愚かなことでしかない」と彼は述べた。
しかしPun氏は、3か月ごとの昇給は現在は「考えられない」と述べた。
また、同事業のディベロッパーとして、Yoma Groupは労働者への賃金の支払いに関与していないとPun氏は述べた。これは建設業者により行われる。世界的企業Bouygues Constructionの子会社であるDragages Singapore Pte Ltdと日本の建設業者大成建設による合弁会社BYMA-Taisei合弁会社(BTJV)が、Yoma Central事業の主な建設業者である。
BYMA Myanmarはペニンシュラヤンゴンの建設業者であり、約8年間にわたりYoma Groupと連携しミャンマーで事業を行っている。
Yoma Central事業は高級住宅、5つ星ホテル、サービスアパートメント、オフィス及び高級ホテルペニンシュラヤンゴンで構成される複合開発事業である。同事業は、Sule Pagoda RoadとBogyoke Aung San Roadの角にある元Myanma Railwaysの本社跡地に開発されている。
Pun氏は、Yoma Central事業の株主はこれまで資本金全額を約束の期日までに支払っていると述べる。「ディベロッパーは、事業の建設業者のため現在の支払いを維持している」と彼は述べた。
複合開発の株主には、Yoma Strategic、FMI、三菱、IFC及びアジア開発銀行を含む。
一方で、Yoma Centralに含まれるペニンシュラヤンゴンの株主は、Yoma Strategic、FMI、香港上海ホテルである。
全ての事業は、パンデミックにより以前の2021年12月から、現在は2022年6月に完成することが期待される。「COVID-19ロックダウン中の現場の閉鎖の結果による遅延に直面した後は、全て計画通りに進んでいる」と彼は述べた。
6億米ドルの資本金が投じられる同事業は、1億3,500万米ドルの負債と残りは株式から資金提供されている。
(Myanmar Times 2021年1月22日付オンライン記事より)