ミャンマー企業のスコアは今年、透明性においてわずかな改善が見られた

  • 2021年 6月 04日

ミャンマー企業は今年の企業透明性報告書でわずかに改善したスコアを出したが、国営企業は未だ大きく遅れている。
6回目のPwint Thit Sa(ミャンマー企業の透明性)報告書は、昨年より12社多い260の公開、民間及び国営企業を評価した。
同調査は2015年にヤンゴンに拠点を置くミャンマー責任ある企業センター(MCRB)及びミャンマーのコンサル会社Yeverにより開始され、指数はミャンマー企業のより良い管理を強化し、透明性を高めることを目的としている。
今年はuab銀行が100点中96点と透明性の点で5位から1位に上昇し、City Mart Holdings、Shwe Taung Group、Yoma銀行、ヤンゴン証券取引所に上場しているFirst Myanmar Investment Public (FMI)がそれに続いた。
軍事政権下での何十年にも及ぶ依怙贔屓及び不透明な商取引の後の2011年に、経済が開放された後、ミャンマーはガバナンス規制の世界基準に追いつくための努力を続けてきた。国民民主連盟政府は2016年以降、実質的所有者の透明性を含む企業向けの多くの新たな開示要件を開始した。
企業に改革を求める規制及び市場の圧力に続いて企業開示は全体的に改善されたが、国営業による進展の欠如は、内儀に基づく公務員及び大臣のシステムの悪用に基づき、軍政による官僚主義の形成及び維持の手綱を締めることへのNLDの失敗を反映している。
エネルギー、商業及び他の省庁で何時までも続いているこの開放性と透明性の欠如は、外国人投資家を思いとどまらせている。エネルギー省の太陽光入札及び商業省の特別自動車輸入許可は、野党及びビジネスコミュニティにより今年攻撃されたが、大臣及びその代理人は積極的に関与することはなかった。
「これまで通り、Pwint Thit Saはより良いコーポレートガバナンス及び透明性を高めるために企業を支援することを目的として、コーポレートガバナンス及び開示の意識を高めることを意図している」とMCRBのダイレクターVicky Bowman氏は本報告書の発表で述べた。
同報告書は各社を企業プロフィール、コーポレートガバナンス、持続可能な経営及び報告の4つの分類で分析する。コーポレートガバナンスは、上位10位の平均点は100点中129点と最もパフォーマンスが高い分野として台頭した(特定の分野で自主的に開示している民間企業のボーナスポイントにより100点を超えている)。最も弱い分野は報告及び持続可能な経営で、上位10位の平均点はそれぞれ56点と55点である。
ミャンマータイムズは最も透明性が低いとランク付けされた32社にコメントを求め連絡した。そのうち主要複合企業であるAsia World の子会社Gold Energyのみが回答した。
Gold Energyの広報担当者は、次のPwint Thit Saランキングでは企業の透明性を改善する計画があると話した。「私たちは最近、透明性及びコーポレートガバナンスに対する当社の企業ニーズを見直すためのチームを組んでいる」。
オンラインへのアクセス可能性の項目では、今年評価された260社中98社、38%が企業ウェブサイトを持っておらず、昨年の248社中108社、44%から下落した。今年の報告書では、全ての国営企業を含めるだけでなく、全ての現地銀行も評価している。
ミャンマーはコーポレートガバナンス及び開示に関する法的要件が比較的低いが、国内の企業を調査するために採用された国際基準は、法律の遵守を超えるよう奨励していると報告書は述べた。
「その「目的」を説明する透明性があり良く管理された会社は、投資家、特に「環境、社会及びコーポレートガバナンスへの投資」に関心を持つ投資家を引き付けるための最適な方法である。また、資格を有し意欲的な従業員の採用及び雇用を維持し、利害関係者との信頼関係を構築するのにも役立つ」とYeverの社長Nicolas Delange氏はコメントした。
全体として、100点中39点の平均スコアを獲得した上場企業は、平均スコアがそれぞれ5点と7点だった非上場の公開企業及び民間企業を上回っている。
MCRBのBowman氏は、より良いコーポレートガバナンス及び開示に向けた変化は、開示要件の対象となりつつある銀行を除き、市場及び投資家により圧倒的に推進されていると述べた。家族経営企業には開示義務はないが、ビジネス感覚にかなうために開示を行っている。
「100人以上の株主を有する公開会社には開示義務があるが、大多数がそれを無視しており、おそらくそのことを気づいていない」と彼女は述べた。「これはSECM(ミャンマー証券取引委員会)がコンプライアンスの向上のために焦点を当てる必要がある分野である。一部の上場企業でさえも、継続的な開示義務を果たせないものもいる」。
今年、より多くの企業がCOVID-19パンデミックにもかかわらずMCRB又はYeverとの関わりに熱心であり、直接的な関わりのプロセスにより34社が平均231%スコアを向上させることができた。
「COVID-19は特にPwint Thit Saへの企業の関与を阻害したり、透明性の低下をもたらすことはなく、むしろ逆であった」とBowman氏はミャンマータイムズに語った。「COVID-19は企業に対し、パンデミックの経済的、環境的及び社会的影響を管理するために何をするべきか検討及び開示するよう奨励した。これは潜在的投資家が期待していることである」。
しかし、国営企業は引き続きパフォーマンスが悪い企業の分野である。
報告書の中の上位5位の国営企業は、Yangon Electricity Supply Corporation、続いてMyanmar Shipyards、Myanma Investment、Commercial Bank、Myanma Economic Bank、Electricity Supply Corporationである。しかし、高いパフォーマンスのスコアでさえも、たったの合計9点である。
また、全く開示を行っていない国営企業が4社:Electric Power Generation Enterprise、Myanmar Agriculture Development Bank、Myanmar Pharmaceuticals Enterprise、Myanmar Railwaysある。
(Myanmar Times 2020年12月25日付オンライン記事より)