シンガポールに登記されたファンドマネージャーであるAscent Capitalは、ミャンマーのインターネットサービスプロバイダーFrontiirへの2,600万米ドルの投資を先導しており、国内での初めての株式投資を示す。
同取引は、Frontiirが自社サービスを5年以内にミャンマーの半分以上の州及び管区に拡大することを助け、人口の4分の1をブロードバンドアクセスにつなげることを目標としている。ヤンゴンに拠点を置く同社は現在、ヤンゴン、マンダレー、バゴー管区及びモン州で約160万人の人々にMyanmar Netインターネットサービスを提供している。
「この投資は特にミャンマーのような新興市場において、インターネットアクセスが生活を改善し、不平等を減少させ、経済成長を促進することができる必須サービスであるという信念により実施された」とAscentのマネージングパートナーLim Chong Chong氏は述べた。これは少数投資だが、Ascentの株式規模は開示されていない。
2013年のミャンマーの通信自由化はモバイルインターネット利用者数を大幅に増加させたが、人口の半数以上が未だデジタル世界につながっていない。
Lim氏はまた投資に関するAscentの決定についてFrontiirの市場を牽引する地位と実績を指摘した。彼は、CSR(企業の社会的責任)ファンドを性別の平等及び教育へのアクセスを支援するプログラムを発展させるためにFrontiirに割り当てる計画であると述べた。
Ascentは日用品、教育、医療、技術及び金融サービスを含むサービス業界を優先している。2018年には、ファンド運営会社はミャンマーに焦点を当てたAscent Myanmar Growth Fund (AMGF)のために8,000万米ドル以上を調達した。これは国内最大の民間自己資本であり、次の5年間で10のミャンマー企業への投資を目標としている。
COVID-19パンデミックの中でのFrontiirの資本調達能力は、ミャンマーでの「デジタルデバイドの解消」の実績の証であるとFrontiirの会長兼CEO Wai Lin Tun氏は述べた。
「追加のCSRファンドに沿ったAMGFの投資は、特に国内の低所得地域で手頃な価格のインターネットへのアクセスを増加するために必要な刺激を適宜提供することができる」と彼は付け加えた。
2013年に設立されたFrontiirは昨年、イギリスに拠点を置く開発金融機関CDCから3,000万米ドルの投資を受け、別にミャンマーの民間株式企業Delta Capitalからも3,000万米ドルを受け取った。
CDCは最近、FrontiirがノルウェーのTelenor及びインターネットプロバイダーといった通信事業者とともに少数民族向けの独立したメディアサイトを含む2,000以上のウェブサイトを切断するというミャンマー政府の要請に従った後、イギリスの野党議員Stephen Doughty氏から非難を浴びた。
Frontiirの広報担当者は本紙に対し、同社はミャンマー通信法に基づく当該指令を遵守する必要があると語った。しかし彼は、これは「完全な透明性に責任を持っている」と述べた。Frontiirは3月に、ウェブサイトが切断された直後に命令に応じて声明を正式に発表した。
「私たちは業界全体の建設的な協議に参加し、支援を継続し、重要なステークホルダーと共に本問題に対処し続ける」と広報担当者はコメントした。
協議の関係者によると、Frontiirの幹部はまた、政府の切断命令の法的根拠となった通信法の改革に関する第一回目の協議にも参加している。
(Myanmar Times 2020年6月24日付オンライン記事より)