COVID-19パンデミックは、ますます予測不可能な環境が資本及び融資へのアクセスを要求するため、コーポレートガバナンスがミャンマー企業にとってリスク管理及び資本へのアクセスを改善するために不可欠であることを示した。
世界中の企業が自社の運営、流動性及び顧客エンゲージメントの深刻な混乱を経験している。しかし、最新のコーポレートガバナンス手順がある企業は悪影響を軽減し、与えられた前例のない課題に比較的上手く対応する可能性がある。
ミャンマー企業は危機管理の面だけでなく長期的な視点での利益を採択するために、優れたガバナンスについて考える必要がある。現在の企業の優先度は、効率の向上を獲得し、ライセンスの取得及び業界の規則を形成するための当局との調整に集中している傾向がある。中小企業は市場で足場を固めることを試みており、通常ライセンスを取得し現地市場に適した運営を維持するために大きなリソースを投入する必要がある。
市場の成長及び流動性危機と共に、事業主は民間株式投資を含む外国資本の誘致をますます求めている。彼らは拡大のための資金調達又はより緊急に事業を維持するために、ミャンマーの株式市場に目を向ける可能性がある。
国内銀行の流動性危機及び制限された資金力は、企業にとって国際管理、ガバナンス及び透明性の基準を最初に満たすことにより海外からの資本を求める必要性を高める。これらは、ほとんどの現地企業にとってまだ優先事項ではない。2019年Pwint Thit Sa報告書で調査された248の民間、公開及び公営企業のうち108社は、全く開示していない。
早期にリスク管理及び開示に関する最善の実施の採択を開始したこれら企業は、外国投資の欲求を利用することができる。Sino-Burmeseの大実業家Serge Pun氏が率いるYoma Strategic Holdingsは昨年、タイの債券市場で7,000万米ドルを調達したが、企業の発展及び財務実績に関する専門的な文書を供給することができることを理由の一部にフィリピンの複合企業Ayala Corpとの2億3,800万米ドルの取引を成立させた。
歴史的に、世界中の膨大な数の企業の失敗は適切なガバナンスの欠如が原因の一部であり、それが不均衡なリスクテイキング及び脆弱な意思決定の一因となっている。強力なガバナンスにより、管理者は誤った管理を回避し、危機の影響を軽減できる。
適切に運営している企業は、海外からの専門知識及び資本の流入の魅力的な対象となる。
コーポレートガバナンス及び報告の構造の重要性の高まりは、どの要素がミャンマーで事業を行う危険性の評価に重要であるかについて新たな見方を得る可能性が高い投資家の意見の調整と一致することが期待される。したがって、現在のパンデミックはミャンマーにおける投資家のシステミック・リスクの認識を変え、外部ショックは価格及びデューデリジェンスの考慮事項を考慮に入れる必要がある。
企業のリスク管理及び報告制度の評価は、外国資本を引き付けるために基本的なデータの品質に焦点を当てるよう企業は暗黙的に強制されるため、投資家のデューデリジェンスに対し高い利害関係を持つ。
このように優れたガバナンスはミャンマーの経済制度をより壮健にし、企業が困難な時期に上手くやって行くことを助け、新たな機会の獲得を支援する。銀行制度の発展及び金融市場の出現と共に、専門的な報告及び管理構造は、企業が証券取引所への上場及び投資機会を活用するのに確実に役立つ。
企業は取締役の義務、株主及びステークホルダーの取り扱い、企業開示（例：年次報告、監査、会社定款）をより正式かつ強固な手順の下に置くことにより体系的なアプローチを取ることができ、それにより会社が適切な内部統制の対象となることを確実にする。近年のミャンマーの多くの規制により、新たな投資法及び会社法、中央銀行の指令及び大規模な非上場公開企業の開示義務を含む企業の開示義務が強化されている。
City Mart Holdingsは効果的な内部コミュニケーション制度の設定に成功し、ミャンマーの急速な発展に対応する機敏性を示した。同社は店舗内薬局やカフェといった、同社のビジネスモデルに合った事業の多様化を通して機会を掴むために、困難な環境を利用した。倉庫のシステムを再検討することにより、同社は全国に拡大する店舗ネットワークに対応することができた。専門的な管理及び健全なガバナンスは、2016年の国際金融公社からの企業担保資金調達を確保することに貢献した。
ミャンマーは銀行、保険、フィンテック、消費者商品及びサービス等の需要市場を、一部自由化している。欧州と米国双方の企業及び投資家は、今後数年間でアジア最後のフロンティアと見なされる市場に彼らの露出を増やすことを期待している。IMFの4月の予測によると、ミャンマーは世界が不況に陥る中、今年も成長が見込まれる数少ない経済の一つである。
小規模企業及び大企業がガバナンスをクリーンアップし、管理を専門化することができる場合、これら外部の有力企業からの財源と支援を求め、経済成長を利用するために適した配置をすることができるだろう。
Fabian Juewecz氏はSMPP Legal Myanmarのアソシエイトで、Frankfurt School of Finance & Managementの学位を取得している。この作品は彼の個人的な立場で書かれたものであり、彼の見解はSMPP Legal Myanmarの見方を反映しているわけではない。
（Myanmar Times 2020年6月22日付オンライン記事より）