ミャンマーでは職場での嫌がらせが依然として問題

  • 2019年 11月 06日

国際金融公社(IFC)の最新の調査によると、ミャンマーの企業は職場の嫌がらせにより労働生産性の最大14%を失う可能性があり、労働者の40%が被害者だと述べた。
ミャンマーでは、職場でのいじめ及び性的嫌がらせに対処するための方針を策定している企業はほとんどない。
世界銀行グループの一機関であるIFC及びイギリスのDaNa Facilityは、8月28日に「敬意を表する職場:企業を対象としたいじめ及び性的嫌がらせの費用の調査」というミャンマー語の研究を開始した。
同報告書は、使用者が職場環境でこうした問題に取り組むための支援を目的としている。同調査は、ミャンマーのLGBTIの平等を促進するために事業に取り組んでいるMyanmar Centre for Responsible Business及びColors Rainbowのイベントで開始された。
「職場には、活用できる階層及び権力構造が不当に利用されている。指導者及び管理者も『嫌がらせの振る舞い』を受け入れる又は見逃す手本となる。つまり、悪い振る舞いが受け入れられるというサインを送っている」とDaNa FacilityのプログラムディレクターであるPaul Joicey氏は述べた。
ミャンマー語の報告書は、労働者、企業、政府部門がこれらの無礼な慣例を防止及び取り組むための機会を与える。
調査対象の労働者の40%がいじめに苦しんでいると述べている一方で、15%が性的嫌がらせを経験していると報告した。
同報告書では、職場でのいじめの最も一般的な種類には、うわさ話の標的になり、管理者に怒鳴られる又は罵られる、仕事関連の活動から除外されることが含まれることが分かった。
職場での性的嫌がらせの最も一般的な行動には、外見を批判したり恥ずかしめること、性的な性質の冗談を聞かせること、不適切な抱擁が含まれる。従業員の中には、ソーシャルメディアで職場でのそのような行動について懸念を表している。
報告によると、いじめ及び性的嫌がらせを経験した労働者の大多数は仕事に留まったが、解雇され、仕事の生産性は予想レベルを下回った。
「いじめ及び性的嫌がらせのない職場は、長期的に生産性と収益性を向上させることを私たちの経験が示している」とIFCのミャンマーのジェンダーリードであるEllen Maynes氏は述べた。
6月24日、25歳のLGBT司書であるKyaw Zin Winsi氏は、性的指向のために同僚から嫌がらせ及びいじめを受けたため、睡眠薬を過剰摂取して自殺した。
彼の自殺が一般市民の抗議につながり、権利活動家は職場での差別禁止規制を改善する権限を求めた。
「ミャンマーのCEOになり、敬意を表する職場を支援するだけでは不十分だ。方針、効果的な苦情処理方法、及び適切な教育を行わなければならない」とShwe Taung Engineering & ConstructionのCEOであるHan Thein Lwin氏は述べた。
(Myanmar Times 2019年8月30日版 第6面より)