ミャンマー精通の日本大使離任

  • 2024年 10月 17日

約6年半にわたり駐ミャンマー大使を務めた丸山市郎氏(71)が、2024年9月末に離任した。丸山氏は2021年のクーデター後、拘束された邦人の解放や現地の日系企業の支援などで軍政と渡り合った。
クーデター後の軍事政権を承認していない日本政府は後任の大使を任命せず、臨時代理大使が大使館トップを務める。

 新大使は外交儀礼上、任地国の元首に信任状を提出するが、ミャンマー国軍トップのミンアウンフライン総司令官に提出すれば、軍政を承認したと見なされる。このため日本政府は、公使の吉武将吾氏を信任状の必要がない臨時代理大使とした。

 日本側は「大使館のトップが臨時代理大使でも、邦人保護や日系企業支援の態勢に変わりはない」と強調するが、軍政側が「外交関係の格下げ」と受け止める可能性が懸念される。