赤十字国際委員会(ICRC)のスポリアリッチ総裁は2024年9月5~9日にミャンマーを訪問し、紛争の影響を受けている地域での人道支援を拡大する必要があると訴えた。
ICRCの2024年9月10日付発表によると、スポリアリッチ氏はミャンマーの状況について、「多くの人々が医療サービスを受けられず、医薬品を手に入れることもできない」と指摘した。また、「人々は、食料・飲料水の不足などの問題を抱え、紛争と暴力の恐怖におびえながら生活している」と述べた。
同氏はミャンマーの訪問中に、ミャンマー国軍の最高意思決定機関「国家統治評議会(SAC)」の議長を務めるミンアウンフライン総司令官と会談し、ICRCには人道支援を拡大する用意と能力があることから、紛争の影響を受けている地域への立ち入りを認めるよう求めた。また、ICRCの中立性を強調し、赤十字国際委員会の目的は支援を最も必要としている人たちに物資などを届けることだと説明した。
両氏の会談についてミャンマー国軍総司令官室は2024年9月10日、赤十字国際委員会によるミャンマーでの人道支援活動、支援を最も必要としている人々に物資を届ける上での関連省庁との連携などについて協議したと発表した。