COVID-19による政府の旅行制限、返済延期命令、ローンの低金利により、ミャンマーのマイクロファイナンス企業が必死に資本を必要としている地方の人々を支援する能力が下がっている。
借手から返済を回収できないことは、企業の流動性及びキャッシュフローを損ない、ローンを付与する能力を制限している。
ミャンマーのマイクロファイナンス協会によると、計画・財務・工業省のマイクロファイナンス事業監督委員会は大半が低所得者である約460万人の利用者と約190社を監督している。
同協会の常任書記官Phyu Yamin Myat氏は、現在COVID-19感染の第2波に直撃している同国において、マイクロファイナンス企業が直面している課題に関する彼女の見解を共有した。
マイクロファイナンス企業はパンデミック中、首尾良くいったか?
私たちは保健スポーツ省のガイドラインに従い、自社のオフィスで可能な限り社会的距離を取ることを実践している。
COVID-19の第一波と第2波の違いは何か?
ローンを返済することができる顧客はほとんどいない。顧客が債務を返済しなければ、私たちは金銭を回収することができない。ローンを行う前に、可能な限り検討しなければならない。返済することができない人に貸し付けているため、利用できる金額はどんどん減少している。人々が仕事に復帰すれば、状況は改善し、私たちは巨額の債務を抱える必要がなくなると思う。しかし、現在の状況では注意しなければならない。
パンデミックの中、マイクロファイナンス企業にとって何が課題か?
顧客はセミロックダウン又はロックダウン状態にあり、仕事を妨げる可能性がある。感染者との濃厚接触者になった場合、オフィス全体を21日間隔離する必要があり、無症状でもオフィス及び家はロックダウン状態になる。私たちはこれを考慮に入れる必要がある。また社会的距離を確保するため、オフィスを2つまたは3つのセクションに分ける必要がある。これが第一波と第2波の違いである。
人々が返済できない債務の規模はどのくらいか?
マイクロファイナンス企業は、この期間中成長することができなかった。全てが悪い方向に直撃した。人口増加と事業拡大を比較した場合、発展率はゼロである。私たちがしなければならないことは、現在の顧客を逃さないようにし、損失を被らないよう努力し続けることである。返済率はたったの80%である。
今、新規顧客にサービスを提供することはできるか?
新規の顧客数は減少しているが、受け入れないという意味ではない。金融企業200社のうち40社以上は、喫茶店やレストランにローンを提供するなど政府の計画に基づき企業の社会的責任を実施している。これらの計画では、古い顧客だけでなく新規の顧客もローンを受け付けている。しかし、新規顧客に関する毎月の目標は最早ない。
COVID-19期間中の最大の問題は何か?
現在は第一波とは異なり、検査した場合多くの症例が発見されているため、主な課題は健康関連である。私たちは、より多くのウイルスの症例が発生することが予測できる。また、ウイルスが健康状態を悪化させるリスクもある。症状の発生が私たちのコミュニティの付近で起きた場合、ロックダウンし隔離を行う必要がある。オフィスが閉鎖すれば、事業はほぼ営業停止状態になる。
協会メンバーへのCOVID-19の影響をどのように防ぐか?
マイクロファイナンス企業にまだ被害はないが、何時でも起こりうる。私たちは第一波が終了して以来、変更を加え対応を制限する措置を講じている。
債務者に何をアドバイスする?
顧客が何時現金を手にするかによる。顧客の能力による。政府の制限により、顧客が事業の運営をできない事業への資本の追加は利子の支払いのみが負担となる。お金を手元に保持することができる場合でも、価値が低下するだろう。また事業を始める際に、ローンを得る機会を失うだろう。今新たにローンを借りる場合、十分に注意してほしい。債務を返済する時に、経済が回復しているのかどうか検討しなければならない。これら要素を検討した上で、お金を借りるかどうか決めてほしい。
マイクロファイナンス企業に何をアドバイスする?
企業への金銭の貸出は不可欠である。返済からの収入もあるが、企業は他の問題も抱えている。顧客から完全にローンを回収することはできない。状況を鑑みると、パンデミックを上手く乗り越えていると思う。現状を維持する必要がある。そうでなければ、企業が連鎖反応を起こす可能性があるため、問題がある場合は協会と相談することをお勧めする。
(Myanmar Times 2020年9月8日付オンライン記事より)