COVID-19検査のため閉鎖するようにとの工場及び職場に対する直前の政府インストラクションは事業計画をかき乱し、生産の混乱を引き起こし、2者間のさらなる調整及びコミュニケーションが必要なことを強調した。
異常に静かなティンジャン休暇の後、ミャンマーにある企業は4月20日に仕事が再開することを期待していた。しかし4月19日の午後8時に労働・入国管理・人口省が、4月20日から30日の間に、工場は事業を再開する前に必須である政府の検査を受けるために閉鎖したままの必要があると発表した。
労働省によると11チームが検査を実施しており、1日に約60の工場を検査する。ヤンゴン管区のみで6,000以上の工場がある。
アウンサンスーチー国家顧問は、4月22日にも依然として営業しているヤンゴンのいくつかの工場を非難し、法律に従い当該工場に対して措置を講じると述べた。
企業はCOVID-19の拡大に対抗するために厳格な措置が必要とされるが、曖昧で土壇場での通知は現在の経済低迷で既に直面している困難を更に増している。
「業務を再開する1日前の午後8時に当該方針を発表したことは、私たちを混乱に陥れただけである」と1,000人以上の従業員を抱える台湾系の靴製造業者のカントリーヘッドは匿名を条件にミャンマータイムズに語った。
工場所有者が直面する主な問題は、閉鎖期間中の労働者の給料の取り扱いである。政府の通知には、給料を支払うべきかどうかの詳細や推薦は含まれていなかった。
現地及び外国企業双方のコンサルを行うヤンゴンのCapital Legal Counselの取締役Win Shein氏は本紙に対し、ネピドーは同問題に対して明確な決定を下さなかったと語った。
「一時的な閉鎖時に誰が労働者に支払うべきなのか?政府又は個々の企業、又は支払わなくていいのか?」と彼は述べ、企業は自らこれら問題に対処しなければならないと付け加えた。
事業を閉鎖し続けるべき期間に関する不確実性もまた、製造業者にとっての懸念事項である。
「工場にとって1週間未満の一時的な閉鎖は、生産が後で追いつくの限り耐えられる。しかし、閉鎖が数週間又はひと月以上に及ぶ場合、企業への損害は大きい」と韓国縫製協会の会長Seo Won Ho氏は述べた。彼もまたGolden Sunshineという縫製会社を所有しており、1,600人の従業員がいる。
「ミャンマーの経済は今非常に危険な状態にある。私たちが配達しない又はひと月以上遅延する場合、バイヤーが注文をキャンセルする可能性があるからである」とSeo氏は警告し、多くの工場は選択肢がないが、キャンセルが発生した場合は閉鎖するだろうと付け加えた。
政府はウイルスの拡大を防ぐための政策の策定に奮闘しているが、関連省庁による通知は詳細が不足していたり一貫性がない指示が含まれることが多く、結果として雇用者及び国民の中で混乱が生じている。
ミャンマー産業協会の事務総長Khin Maung Oo氏は、これは、指令が発行される前に様々なステークホルダーと省庁間の協議の不足を示していると述べた。また省庁間の調整も不足している。
「一部の通知は他の通知と競合してる」と彼は述べた。例えば、労働省が工場の閉鎖についての通知を発行した直後に、マンダレーの首相は全ての食品製造業は4月20日も運営を継続するよう命令することで反論した。
国際成長センター(IGC)は4月にミャンマーのCOVID-19に対する政策対応を考察する
報告書で、効果的な政策立案及び実施には「潜在的な大きな障壁がある」として調整の問題を浮き彫りにした。
政府省庁及び部門は「非常にサイロ化されており協力することに慣れていない」が、ネピドーの政策を現地地区レベルに移すことは難しいと述べた。
続けてIGC報告書の共同著者であるAung Hein氏は、政府、連邦、州及び管区、地区の3つ全てのレベルでのメッセージの明確さが重要であると強調した。
「現在各レベルに専用のCOVID-19対応委員会があり、これらは各レベルからの一貫したメッセージを調整することを手助けするために使用されるべきである」と彼は述べた。
Win Shein氏はこれに合意し、「各部門が独自で指令を発行する代わりに情報を公開する、様々な省庁の対応を調整する1つの機関があるべきである」と述べた。
(Myanmar Times 2020年4月24日付オンライン記事より)