酒類の輸入に関する法案が成立間近

  • 2020年 3月 24日

商業省によると、ミャンマーにおいて現行の酒類の輸入禁止の緩和を目的とする規制が、承認を得るために司法長官に移行された。
貿易局の総局長であるMinn Minn氏は、ミャンマータイムズに対し、同局は規制の策定を終了し、法案が司法長官によって承認されると内閣に提示されると語った。
局長代理のCho Thet Mu氏によれば、酒類の輸入に関する規制を伴う通知は、議会に提出する必要はなく内閣の承認のみを必要とする。
関連省庁により構成された酒類委員会は、既に規制案を見直し改正した。
法案の最新情報は公表されていない。
ミャンマーでは、1962年以来、蒸留酒の輸入が厳しく制限されている。現在の禁止令は、1995年に軍事政権が制定した。テイン・セイン政権下では、2015年後半にワインの輸入を許可したが、蒸留酒及びビールの輸入はホテル及び免税店のみに許可されている。
2019年6月には商業省の次官補であるKhin Maung Lwin氏はミャンマータイムズに対し、同省は年内に部分的な自由化を可能にする法案を打ち出し、外国の酒類が幾つかの制限の下で市場に参入できる機会を増やすと語っていた。
それとは別に、総務局は外国の酒類の流通をも規制する物品税法を起草したが、法律の制定には内閣と議会の双方の承認が必要である。
ミャンマータイムズが閲覧した5月版の法案によると、あらゆる種類の酒類を輸入、流通、販売したい企業は、軍が監督する内務省、総務局、及び新しく設立された物品税政策委員会の承認が必要である。
総務局には、生産、保管、輸送、流通に関するライセンスを発行する権限があるが、輸入ライセンスに責任があるか否かは明らかでない。
新しく設立された物品税政策委員会には、軍が任命した内務大臣Kyaw Swe氏が率いる、ミャンマー警察庁長官を含む職員が配置される。
法案はその後修正されたが、ミャンマータイムズは提出された最新版を見ていない。
改正及び未発表の法案にこれらの条項が含まれているかどうかは明らかではない。
EuroCham常任理事のMarc de la Fouchardiere氏は、法案を改正して輸入手続きと規則をより明確にすることを企業は望んでいると述べた。
例えば、2019年5月に公表された法案では、総務局は「ライセンスを与えられた個人[又は企業]が輸入する酒類、数量、及び容量を決定できる」と述べられているが、どのような基準で決定が行われるかについては言及されていない。
Fouchardiere氏は、輸入ライセンスに関する法案は明確さを欠いているとも述べている。
法案は、酒類を輸入したい者は「外国の酒類の卸売流通ライセンスを取得した者でなければならず、物品税政策委員会の方針と勧告に従って、輸入したい酒の種類と量を言及することにより、関連部門に輸入権を適用及び取得するものとする」と述べている。
アウン・サン・スー・チー氏の政権下での初の酒類市場の自由化は、飲料産業の海外直接投資への道を開くものである。
酒類の輸入制限は、大量の外国の酒類がミャンマーに密輸されるという違法取引を助長し、政府の税収を損なっている。
商業省は以前、規制の見直しがミャンマー競争委員会の設立に関連していることを否定した。
企業幹部は、監視役が調査すべき重要な問題の一つに、酒類の輸入制限があると述べている。
訂正:この記事は、商業省が作成した規則案が現在、総務局が起草している議会の承認を必要としない、物品税法とは異なることを明確にするために更新された。
(Myanmar Times 2020年1月2日版 第5面より)