Adani Yangon International Terminalは今後数年間の取引量増加を見越して、ヤンゴン川沿いのアローン地区でコンテナターミナルの開発を行っている。
投資企業管理局(DICA)によると、ミャンマーに登記しシンガポールに会社を設立した同社は、政府との50年間のBOT(Build, Operate and Transfer)合意に基づきアローン国際港ターミナル2(AIPT)の開発、運営及び管理のための承認を4月26日にミャンマー投資委員会より受けた。
DICAによると、AIPT 2は現在AIPT 1を運営しているMyanmar Economic Corporationが所有する土地50エーカーを開発する予定である。
ゼロから建設される2億9,000万米ドルをかけた港の建設は、9月に開始することが期待される。開発の第1段階は、100,000から150,000個の20フィートコンテナ換算(TEU)又は目標とする12か月以内に完成すれば20フィートのコンテナを取り扱うのに十分な容量を必要とする。
建設に追加で6か月かかる第2段階では、港の総容量が最大800,000 TEUsに達することが予想される。
ヤンゴン川の喫水は9メートルで、幅167メートル重さ15,000トンの船を許可することができる。これには、1,100TEUsから1,500TEUsのコンテナ船を含む。完成したら、新たなターミナルはこのサイズのコンテナ船に対処することが出来るようになるとAdani MyanmarのCEO Sunil Seth氏は述べた。
「私たちの目的は現代の技術を持ち込むことで生産性を上げ、港に寄港する船舶の所要時間を短縮することである。スループット時間に新しい水準点を設定し、ヤンゴンでサービスを提供する全ての主要船会社にサービスの提供を行う」と彼は言う。
増える量
AIPT 2は、Asia World港ターミナルとMyanmar Industrial港を含むヤンゴンダウンタウンのストランドロード沿いにあるヤンゴン港クラスタの一部である。別の深海多目的コンテナ港は別になっており、ミャンマー国際ターミナルであるティラワはティラワ特別経済特区に隣接するヤンゴンの南に位置している。これらの港は国の輸出入の約90%を取り扱っている。
「ミャンマーの現在の総コンテナ処理量は120万TEUsだが、私たちは約6.5%のGDP成長を見ており、4年から5年後に市場は200万TEUsに達すると見込んでいる。それ故、私たちは同業界に更なるプレイヤーが集まる余地があることを感じている」とSeth氏は述べた。
これは、今後5年で輸出を増やすというミャンマーの戦略に沿っている。商業省によると、2018-19会計年度の間、国の総取引量は330億米ドルを超え、輸出は約148億米ドルである。
公式データによると、これに対し人口がミャンマーの3分の1であるカンボジアは、2017年には約150億米ドルを輸出している。
「その観点から、私たちはミャンマーの輸出の成長の可能性に対して強気である。私たちは農産物、水産物、縫製及び軽機械の輸出は顕著に増加し、全体的なスループットは増加すると信じている」とSeth氏は述べた。
ヤンゴン港の貿易量は既に増加している。ミャンマー港湾局(MPA)のデータによると、2018-19会計年度では合計2,267隻がヤンゴン港に寄港し、過去4年間で約13%の増加となっている。
一方、ヤンゴンのコンテナ港は100万TEUs以上処理しており、同期間で40%の増加となっている。
熱心なミャンマー
同事業は、インド最大のミャンマーでのインフラ投資の1つであり、より多くの投資を国に向けるというAdani Group代表の約束を表しているとSeth氏はいう。「Adani Groupは、ミャンマーでのインフラ開発において果たすべき役割を担っていると確信しているため、ミャンマーでの事業拡大に熱心である」と彼は述べた。
これはまた、Adani Groupの会長Gautam Adani氏の目標「会社全体のより良い持続可能な成長」とも一致するとSeth氏はいう。
Adani Groupは電力発電、物流及び港湾に注力している資本金100億米ドルの民間所有のインド会社である。同社はインドで10の港を建設した。
(Myanmar Times 2019年5月6日版 第4面より)